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神奈川・鎌倉
アナン スパイス
3代目 メタ・バラッツさん
DATE: 2021/10/03
奥深いインドスパイスの魅力を
日本に広めたパイオニア
大地の贈り物、スパイスが野菜の可能性をぐんぐん引き出す
江ノ電に揺られて極楽寺駅に降り立つ。落ち着いた街並みを5分ほど行くと、築100年の趣ある古民家が見えてくる。そこは、スパイス商、アナン株式会社。全国の飲食店への卸、企業や地域有志との商品共同開発を主軸に、家庭向け商品の販売やイベント出店・出演など、スパイス販売を通して40年以上もの長い間、日本の食文化にさまざまな角度から関わってきた老舗だ。
アナン株式会社を語る際に外せないのは、1983年に発売したスパイスとレシピをセットにしたキット「カレーブック」だろう。これがあれば日本で手に入る食材だけで本格的なカレーができる! と話題となり、全国にスパイスカレーブームを巻き起こした。カレーブックをきっかけにインド料理に目覚めた人、プロの料理人になった人も多いというから、その影響力は計り知れない。カレーブックに込めた“スパイスは親しみやすく、使いやすいものである”という思いは、3代目のメタ・バラッツさんにも受け継がれている。スパイスを追求するため、毎年のようにインドとその周辺諸国を旅して現地の食文化を学び、スパイスブレンダーとしての引き出しを増やし続けているそう。自社ウェブサイトで公開中の200以上の料理レシピは、そんなバラッツさんの食体験の集大成とも言える。
また、2021年4月からはスパイスについて学べる少人数制の学校『ブリンジャル』を開校。英語の“茄子”を意味する校名には、吸収力ある野菜の姿にたくさんのことを学ぶ生徒をなぞらえているのだとか。世界中のスパイスブレンドの構成を紐解いて、その目的を知ることにより、自らが欲するオリジナルのブレンドができるように、実技と座学を交えたプログラムを実施している。
そんな風にスパイスの知識と使い方を広めることと並行して、日本の四季折々の食材の魅力を発信したいという思いを長年抱いていたバラッツさんは、近隣の農家と協力し、キズや余剰生産のせいで廃棄予定だった無農薬野菜を使ったカレーペーストの製造にも関わっている。スパイスで付加価値を加えることで、食品ロスの解決にも貢献しているというわけだ。
実はインドは、地域ごとに大きく異なる食文化を持つ国。バラッツさんの父、アナンさんの出身地は西インドで、豆と野菜を主食としたベジタリアンが圧倒的に多い地域。菜食の歴史が古く、肉という選択肢がそもそもない食文化だからこそ、野菜のポテンシャルを引き出す独特のスパイスの使い方が存在する。それを応用すれば、日本の野菜の美味しさもどんどん新しいものを引き出せるはず。プラントベースの楽しみを膨らますカギの一つは、どうやら脈々と受け継がれるインド5000年の歴史、スパイス使いにありそうだ。
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